スコットランド独立の動機

2014/09/18

スコットランド独立投票

スコットランド独立住民投票が日本時刻の2014年9月18日、15時から翌日の6時まで行われる。

スコットランド在住の16歳以上の住民に投票権がある。

そして投票率に関係なく51%以上賛成で可決され、2016年に独立が実施されることになっている。

スコットランドは1707年にイングランドに合併され、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つ国から構成されるイギリス(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)という国家として国際的に認識されている。


では、スコットランドはなぜイギリスから独立したいのか。

色んなニュースを見ていると合併当時からイングランドからスコットランドに課される税金負担が大きく、政圧もかなりあるので昔からたびたび独立の話が出ている。

アカデミー賞を受賞した映画「ブレイブハート」でスコットランドの独立運動を画いている。当時のスコットランドとイングランドの関係性がよくわかる作品だと思います。今回の独立運動も例外ではない。その背景にスコットランド地域にある北海油田(ほっかいゆでん、英語: North Sea oil)という海底油・ガス田の存在があるようです。
年間9000億円近くの税収を納めているがそれが適切に分配されないという不公平な税金制度に対する不満、不信が独立の大きいな動機になっている。有名な話ですが、スコットランドが生み出したスコッチウイスキーの誕生は税金と大きく関係している。ある酒屋が税金から脱がれようと酒を木の樽(たる)に隠したところそれが美味しくなりスコッチウイスキーが誕生したと言われている。相当な税金があったんでしょうね。
もう一つは、人口が少ない(500万人)ので政府への意見が国の対策に反映されないという不満も直接的な要因ではあるようです。世論調査によれば、現在、賛成派と反対派の割合はほぼ同じくらいのようだがこの2週間で独立賛成率が上がっている状況のようです。イギリスに取ってスコットランドの独立は不有利になるのが確実なので首相のキャメロンは”独立は悲しい離婚だ。お互いにとっていいことない。”と独立に賛成しないように住民によびかけている。
では、もし独立が可決されれば何が予想されているでしょうか。
まず、国旗です。ユニオンジャックという名前で知られている現在のイギリスの国旗はどう変わるのか。スコットランドを示す青い部分がなくなり赤い部分だけが残るのか。もしくは青い部分がなくなり、現在のユニオンジャックに含まれていないウェールズの国旗が加わったデザインになるのか。
ユニオンジャック。どう変わるのか。
ウェールズの国旗。これが追加されたデザインになるのか。
通貨はどうなるのか。スコットランドがポンドを使えるのか。ユーロになるのか。もしくは独自の通貨を作るのか。それによって為替の値動きどうなるのか。円にどんな影響をあたえるのか。イギリスの力が低下すればポンドの価値が下がる。つまりポンド安になる。ポンドが安くなればドルの価値が上がる傾向があるようなのでそれが円安に繋がる可能性もある。
北海油田はどうなるのか。イギリスの物になるのか、もしくはスコットランドの地域に有るのでそのままスコットランドのものになるのか。半分ずつ分け合うのか。お互い譲れないので国際的な問題に発展してしまうのか。
国際的にも影響が必ず及ぶでしょう。同じ状況にある民族の間で独立運動が盛んになりアラビアの春みたいな状況になってしまうのか。スコットランドの独立によりイギリスの力がもちろん弱くなる。イギリスの唯一核兵器がおかれている基地はスコットランド地域にあるなどを含めイギリスの国際的な立場はどうかわるのか。
日本は両国とどのような関係性をもっていくのか。スコットランドの独立で上記でのべた為替の値動きも含め日本にどのような影響がでるのか。少なくても輸入品は値動きすること考えられる。まだスコットランドから日本のに向かう直行便が無いため一旦イギリスにわたってそこから日本に渡ることになる。当然輸送費も含まれてスコットランドの輸入品が高くなる可能もある。などなど国内外の広い範囲で影響が及ぶようですね。住民投票の結果に注目です。
※2014年9月19日投票結果がでました。投票結果はこちらへ。

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